黄斑変性症
黄斑とは網膜の中心にある直径2mm程度の小さな組織で、ここに障害が起こると黄斑変性症となり、物が歪んで見えたり、中心部分に黒いもやがかかって見えたり、視力が低下したりします。症状が悪化すると失明する恐れもあります。普段両目で見ているうちはあまり気にならずに症状は徐々に進行しますので、早めの検査をおすすめします。
加齢黄斑変性
主に高齢者にかかる黄斑変性症を加齢黄斑変性といい、年齢を重ねるとともに網膜色素上皮の下に老廃物が蓄積され、黄斑に障害が起き発生します。アメリカでは加齢黄斑変性による失明が最も多いと言われ、近年では日本でも高齢化とともに50歳代からの加齢黄斑変性による失明が急激に増えております。
黄斑変性症の症状
視界の歪み、視力の低下、視野の中心部または部分的にもやがかかったりするなどの症状があります。
◎予防
予防としては、まずは日頃から自分でできる範囲のチェックをしておくことです。片目をふさいで見え方に異常がないかなど確認してください。見え方に異常がある場合はすぐに眼科へご相談ください。加齢黄斑変性の予防としましては、生活習慣の改善が重要となります。ルテインやビタミンA、ビタミンC、亜鉛などが含まれる食品やサプリメントの摂取を積極的に行いましょう。また、紫外線を避けるため日光が強い日などは極力サングラスをかけるなどの対策も効果的です。
黄斑変性症の予防だけでなく定期的な眼科検診もおすすめしております。
黄斑変性の治療
黄斑変性の治療として、眼内に抗VEGF薬を投与する方法やレーザー光を使用し新生血管を破壊する治療法があります。しかし、残念ながらどちらも新生血管の拡大を抑え視力を維持することを目的とした治療で、正常に視力が回復するものではございません。病気を進行させないためにも早期治療・早期発見を心がけましょう。